古本屋などでも手に入るかもしれませんが、できることなら「ひめゆり平和祈念資料館」(沖縄県糸満市)に行って手に入れてください。
僕が忘れられない展示の一つは、6月18日の証言です。追い詰められた日本軍は最後の指令を出しました。「壕を脱出して、それぞれ自分の考えで行動しなさい」という命令。これはつまり軍隊の解散であり、この人達にとっての国家が消失した瞬間です。戦後60年がたとうとしています。
そして今、当たり前のように日本の国が口にする「自己責任」という言葉。日本という国は、国家としてどんどん希薄になっていると感じます。
ひめゆり平和祈念資料館
時代が変わっても、沖縄を考える切り口の一つであることは変わらないでしょう。大江健三郎さんの沖縄の記録です。
沖縄ノート