2005年03月08日

「反核−私たちは読み訴える」中野孝次他編集

広島、長崎に投下された原子爆弾の開発者の一人、ハンス・ベーテ氏の訃報を夕刊で読みました。後に反核の立場に転じた人でもありました。
さて一冊のブックレットを紹介します。1982年創刊の岩波ブックレットbP「反核−私たちは読み訴える 核戦争の危機を訴える文学者の声明」です。その年は日本で国際ペン大会が開かれました。この大会の大きなテーマが反核で、大会での文学者たちの発言などをまとめたのがこのブックレットです。
僕はまだ学生でしたが、この大会の会場にいることができました。そこで複数の作家たちによって、言われていたことがあります。ブックレットの中でも紹介されている、カート・ヴォネガットの「核状況のカナリア理論」です。芸術の有効性についてヴォネガットは、芸術家の感受性の豊かさをあげていました。この感受性によって芸術家は、社会の危険の前に卒倒するのだと。炭鉱にいて有毒ガスの影響をいち早く受け、卒倒し、人々に危険を知らせるカナリアのように……。
そして、あれから20年が過ぎています。あの会場に集った作家達のいったい何人が卒倒して、僕らに危険を教えてくれているのでしょうか。それとも今の日本は今の世界はそして地球は、まったく安全なのでしょうか。
2005年3月8日現在、「インターネット古書店案内」に在庫を確認しました。
http://www.murasakishikibu.co.jp/oldbook/

今夜は、峠三吉の「原爆詩集」を読んで過ごしたいと思います。
新編原爆詩集
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posted by 本読人 at 23:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 哲学・思想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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