2005年04月25日

「ホットケーキ」古川身江子

短説というのは文学形式の一ジャンルです。小説や詩、短歌というような分類の一つだと考えてみてください。ですから、そこではいろいろな種類の作品が生まれています。そんな中、詩的な短説を書いてもっとも成功している作家が古川身江子さんです。
短説は原稿用紙2枚という短さなので、詩的に書くと多くは散文詩になってしまいます。古川さんはただ一人、詩と短説の間に立つ幅10センチほどの塀の上で、かならず短説側に身を寄せながらステップを踏んでいる作家だといえるでしょう。
紹介する作品は、特に僕が好きな「ホットケーキ」です。
http://tansetsu.at.infoseek.co.jp/works/furukawa01.htm

古川さんの短説は、「風都市」という雑誌に掲載されたことがあります。「ホットケーキ」と「時計」という2作品です。下記URLが『風都市』主宰の瀬崎祐さんのページです。「瀬崎祐・詩の部屋」から入って「風都市 10号」を開くと、読むことができます。
http://www.geocities.co.jp/Bookend/8960/
posted by 本読人 at 14:28| Comment(6) | TrackBack(1) | 短説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 古川さんに初めてお会いしたのは、4年前の武蔵嵐山でした。「妖精が舞い降りた」と古川さんを表現された人がいました。
Posted by katorea at 2005年04月25日 15:55
母さんは本当に寝ているだけなのか。シロは本当に起きないのか。映画の小さなシーンが錯綜し、どちらがどちらか分からなくなる。そして喩えようもない不安がよぎる。
 ぼくは父さんであり、こどもであり、シロなのかもしれない。しかし、母さんではなかった。それは、ぼくが慕われる対象ではないからだ。そして、愛される対象ではないからだ。
Posted by 佐藤K(KAZZ Saoth) at 2005年04月25日 16:46
作品の解説は辞めておきます。古川さんの作品は宝石の一種のようなものなので。
佐藤Kさんが「映画の小さなシーン」と感じてくれたことが、ありがたいです。そこに映像が結ばれていることが、観念だけの作品ではなく、完成された短説であるという証拠なのでしょう。
これからも、短説の名作を紹介していきますね。
先の「桜特集」みたいに、少し「短説特集」をしてみようかな。
Posted by 本読人 at 2005年04月25日 22:46
ぜひ、短説を紹介してください。ぼくは、だんだん800字世界の魅力が分かってきました。自分でやってみると難しいことが分かります。ぼくは今のところ、1600字男です。
 それと、ぼくは解説は望んでいませんでした。むしろ、思ったことを素直に表してみようと思いました。
 ところで、読売新聞の書評欄に「桜が創った『日本』」(佐藤俊樹著:岩波新書)が紹介されていました。tsukinohaさん(綴りがあっているかな)は、モクモクと桜色攻めを敢行中です。下北半島が桜で染まるまでは、話題の中心からはずれないようです。
Posted by 佐藤K(KAZZ Saoth) at 2005年04月26日 11:12
こんにちは。今ごろですみません。
短編、楽しまさせていただきました。何か独特の世界がありますね。
さて、佐藤Kさんご指摘の書評、私も注目していました。
日本における花の文化史は、もちろん桜だけではありませんが
現代でもこうやって新たな桜についての著作が、またひとつ増える…。
桜ってやはり別格な存在なんだなと、思いました。
Posted by tsukinoha at 2005年05月03日 05:23
tsukinoha様
どうぞ、この機会に短説を楽しんでください。しばらく「マイ ブック」は短説特集です。
桜については、先の桜特集で紹介しきれなかったぶん、来年の桜特集で紹介するつもりです(それまで、「マイ ブック」は続いているだろうか・・・)。その時には、新しい桜論が出ているかもしれません。
Posted by 本読人 at 2005年05月03日 14:58
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短説:作品「ホットケーキ」(古川身江子)
Excerpt:    ホットケーキ               古川 身江子   「白い犬が来ました」と電話があった。  僕と母さんは保健所へ行った。  おじさんが子犬を抱いてきた。奥の部屋で 他の犬が吠えている。...
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Tracked: 2005-06-26 22:25