2007年04月08日

「納豆の大ドンブリ 家族の短歌」穂村弘編 寺門孝之絵

「題詠マラソン2005」の感想は、結局未完になってしまいました。申し訳ありません。
今回ご紹介するのは、題詠マラソンを主催する歌人五十嵐きよみさんの作品も載っている、短歌のアンソロジー絵本です。
絵本なので歌の数は少ないですが、北原白秋あたりから選び抜かれた家族の短歌が載っています。
発行は岩崎書店。「めくってびっくり短歌絵本5」となっています。どう「びっくり」なのかは、捲ってみてのお楽しみ!

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2005年11月17日

「港のヨーコを探していない」五十嵐きよみ

「題詠マラソン」の主催者、五十嵐きよみさんの第二歌集が「港のヨーコを探していない」です。「歌葉」の「歌葉叢書」の一冊です。
個人的には、コスプレの手法に少し興味があります。
購入される方は、以下のURLでどうぞ。「歌葉」のホームページの中なのですが、購入に際して一部閲覧なども出来ます。
http://www.bookpark.ne.jp/cm/utnh/detail.asp?select_id=30

そして、「歌葉」のホームページのURL
http://www.bookpark.ne.jp/utanoha/

そしてそして、五十嵐きよみさんのホームページ「梨の実通信」
http://yaplog.jp/noma-iga/
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2005年11月07日

題詠マラソン2004・五十嵐正人自選10首

昨年の「題詠マラソン2004」から、五十嵐正人の自選10首です。

〔009:圏外〕
繋がっていたくて買った携帯にもれなくついてくる圏外

〔022:上野〕
そのむかし上野の園で無理矢理に夫婦にされた熊猫がおり

〔032:薬〕
知恵に遅れ三十路を歩む幼児が薬師如来の手をして笑う

〔033:半〕
半( )人 私自身に合っている文字を探して括弧を埋めよ

〔035:二重〕
お蚕のグェーっと吐いた羽二重に包まれて君 蛾になっていく

〔052:部屋〕
浴衣着たアザラシどもが相撲部屋 いぐさの香りシエスタの時

〔083:皮〕
川の字で寝ていたはずが熱帯夜ほぼ皮の字に明日は遠足

〔095:油〕
ラー油にはあずかり知らぬ秘密あり辛味の陰で何をたくらむ

〔097:曖昧〕
「この国は今戦争をしているの」曖昧な地に住む妻が問う

〔100:ネット〕
爺婆になれたらネット切り棄てて手などを繋ぎ何か話そう
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2005年11月02日

「短歌という爆弾」穂村弘

題詠マラソン2005企画中ということで、なるほど! と思った、歌人になるためのレシピ本? を紹介します。
「短歌という爆弾」 まず、このタイトルが素晴らしいです。僕はどちらかというと「短歌」よりは「短説」の方にを時間を費やしていますが、「短説という爆弾」とは宣言できずにいます。
歌人を目指す人だけではなく、あるいは短歌を始めたい人だけでもなく、別のジャンルの文学や表現に向かっている人達にもお薦めです。座布団一枚、の面白さです。
短歌という爆弾
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同じ作者の最新刊を探していたところ、「短歌はじめました」を見つけました。副題は「百万人の短歌入門」、角川文庫ソフィアです。これは穂村弘さんと東直子さんと沢田康彦さんとの共著になっています。まだ読んでいないのでわかりませんが、同じ三人で「短歌があるじゃないか」という本が、やはり角川からでています。それの文庫化なのでしょうか? 謎です。何が不思議って、「短歌があるじゃないか」の方は副題が「一億人の短歌入門」なんですよ。普通、低価格の文庫の方が「一億人・・・」だと思うのですが・・・。まったく別の本なのかもしれない・・・。うーん・・・。
短歌はじめました。
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2005年07月14日

「巴里の憂鬱」シャルル・ボードレール

7月14日はパリ祭。そこでボードレールの「巴里の憂鬱」を紹介します。「悪の華」と並んで、ボードレールのあまりにも有名な詩集です。
大学時代に授業でやったのですが、散文詩という形式が面白かったです。様々な人が訳していますが、今回は三好達治訳で。
巴里の憂鬱
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その授業の先生が、故渋沢孝輔先生でした。渋沢先生自身が詩人でしたが、ご自身の解釈を抑えて淡々とボードレールを講義されていたのを思い出します。
「冬のカーニバル」は渋沢先生の、おそらく一番新しい作品集です。
冬のカーニバル
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2005年04月07日

「新古今和歌集」佐佐木信綱・校注

古代、近代と紹介してきたので、今度は中世の桜に視線を移して『新古今和歌集』の紹介です。中でも、僕はやはり西行です。
現在いろいろなところで「西行桜」を見ることができますが、「西行桜」といえばシダレザクラ。樹齢を重ねた巨木が多く、圧倒されます。
新古今和歌集
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和歌に慣れていない方には、大岡信著『古今集・新古今集』が読みやすいと思います。両和歌集の代表的な作品を堪能できます。
古今集・新古今集
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2005年04月03日

「若山牧水歌集」

今回もヤマザクラ。時代はずっと近づいてきて若山牧水です。牧水といえば、有名な「白鳥は・・・」の歌がありますが、山桜を歌った秀歌でも著名です。
若山牧水歌集
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「桜の文学史」の原点は1986年から雑誌『詩学』に連載されていた『詩の状況・詩の現在』にあります。若山牧水とはまた違った意味で万葉の心を、現代詩の中で歌った詩人に堀内幸枝、三井葉子らがいました。『詩の状況・詩の現在』はそうした現代詩の1980年代を伝える、貴重な資料でもあります。
詩の状況・詩の現在
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お隣の桜は、一つ二つと花を咲かせ始めました。
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2005年04月02日

「万葉集」中西進・注釈

桜特集第2弾は、古代の桜。もちろんソメイヨシノではありません。ヤマザクラなどです。
『万葉集』には、多くの桜の歌が収められています。講談社文庫、中西進版(全4冊)をお薦めします。
万葉集
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『万葉集』を鑑賞する虎の巻のご紹介。上記講談社文庫版の別巻で「万葉集事典」(中西進)です。
万葉集
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2005年03月29日

「恋ノウタ」「恋する歌音」

今回は特別編で、まだ僕が読んでいない本を……。「智恵子抄」の記事のところへのコメントで、佐藤Kさんと原田町さんがご紹介くださっている本です。せっかくなので紹介します。内容はお二人のコメントをご参照ください。
恋ノウタ
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恋する歌音
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2005年03月25日

「智恵子抄」高村光太郎

高村光太郎の名詩集です。若い頃から物事を斜めに見て、小難しい哲学めいた文学に傾倒してきた僕ですが、何度となく立ち返ったのが「智恵子抄」です。それは、たぶん「愛」というものに立ち返っていたのだと思います。
阿多多羅山の山の上に/毎日出てゐる青い空が/智恵子のほんとの空だといふ。
いったい、どんな空が智恵子の本当の空だったのだろうか。
智恵子抄
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美しい写真の一冊です。
「空の名前」(高橋健司 写真・文)によれば、「徒雲」という名前の儚い雲があるそうです。
空の名前
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2005年03月07日

「アイヌ神謡集」知里幸恵(訳)

「銀の滴降る降るまわりに,金の滴降る降るまわりに」
なんと美しい言葉達なのでしょう。この「アイヌ神謡集」は日本の今の言葉に訳されていて、僕たちに日本語の持つ美しさを教えてくれています。
ムックリの音色とともに語られるユカラを聞いたことがあります。アイヌの言葉のユカラは、もちろん素晴らしいものでした。この知里幸恵の訳は、それとはまた違った輝きを生み出しています。
アイヌ神謡集
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アイヌに生まれ19歳で世を去った知里幸恵。「アイヌ神謡集」の原稿の校正をすべて終わらせてからの急逝だったといいます。遺稿は「銀のしずく」としてまとめられています。
銀のしずく
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2005年03月06日

「夏草」土岐善麿

土岐善麿が昭和21年に発行した歌集です。敗戦の日本に立って、戦争を問い直し、出発しようとしている心情が歌われています。ちょうどイラク戦争の時期に出会ったので、印象が強烈でした。
「あなたは勝つものとおもつてゐましたかと老いたる妻のさびしげにいふ」
自分の心の中に、いつも持っていたい三十一文字です。
「夏草」は絶版です。お読みになりたい方は古書店や図書館などで。2005年3月6日現在、サイト「日本の古本屋」の古書検索に発見しました。URLは次の通りです。
http://www.kosho.or.jp/index.html

土岐善麿の歌集は、今ではなかなか手に入りません。何首かを読むことができる本として、「現代の短歌 一〇〇人の名歌集」をお薦めします。
現代の短歌
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posted by 本読人 at 12:11| Comment(3) | TrackBack(0) | 詩歌・楽譜 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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