2005年08月24日

「路傍の石」山本有三

つくばエクスプレス本日開通記念!
児童文学で、鉄道関係で・・・、と考えていたら「路傍の石」が浮かびました。読んだ人はわかると思うのですが・・・。
およそ100年前の日本の少年の姿が描かれています。今とは随分違っている、と感じるか、あるいは本質的には同じなんだと感じるか。今の子供たちに読んでほしい一冊です。
路傍の石
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同じく山本有三の「米百俵」。困窮する長岡藩に贈られた米百俵、はたしてその行方は・・・。現日本国内閣総理大臣の小泉さんが引用したことで、復活した戯曲です。時がたって、商品としての魅力(文学的魅力はあったとしても)が消えてしまうと、書店からは無くなってしまうでしょう。読みたい方は、今のうちに。
こちらは9月の衆院選記念! ということで。
それにしても、なー・・・。
米百俵
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2005年08月23日

「銀河鉄道の夜」宮沢賢治

つくばエクスプレス開通記念(8月24日)
ということで、宮沢賢治の童話「銀河鉄道の夜」です。内容の説明は辞めておきます。読んだことのない人は、どうぞ読んでみてください。
ところで、つくばエクスプレスは僕たちをどこに連れて行ってくれるのでしょう。
新編銀河鉄道の夜
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今回は特別に、続けて2作品を紹介します。
宮沢賢治の世界をベースにした、漫画家ますむら・ひろしの「銀河鉄道の夜」。
ますむら・ひろしは、つくばエクスプレスの駅がある柏市や流山市に隣接する、野田市在住だったと思います。たしかサッカー好きで、柏レイソルなんかも観に行くのではないでしょうか(これは推測です)。と、無理やりつくばエクスプレスに関連づけてみました。
僕が持っているのは「宮沢賢治没後50年記念出版」の朝日ソノラマ版です。絶版のようなので、偕成社版で紹介します。
ジョバンニもカンパネルラも猫です。凄いことです。
銀河鉄道の夜
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そして、漫画といえば松本零士の「銀河鉄道999」。新しい方は、だいぶ趣向が違ってきたようです。僕のお薦めは初期の方です。
「銀河鉄道の夜」とは、別物です。ジョバンニ、カンパネルラではなく、メーテルがでてきます。
つくばエクスプレスは、思い切って大胆に分類するならこっちの「銀河鉄道」に近いような気がします。
銀河鉄道999
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2005年08月22日

「長くつ下のピッピ」アストリッド・リンドグレーン

あまりにも有名な、リンドグレーン作の児童文学です。
ソバカスの顔や、男の子まさりのパワフルさ。主人公のピッピは、可憐な美少女とは対極にある、もう一つの憧れの少女像の典型です。その後の少女小説や漫画、アニメなどに、多大な影響を与えているのではないでしょうか。
大塚勇三訳で、岩波少年文庫から新装版が出ています。
長くつ下のピッピ
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国際的な賞である、リンドグレーン記念文学賞を先頃受賞した絵本制作者荒井良二さんの作品です。
ぼくは未読なのですが、boopleで検索したところ一番最初に出てきた「とってもいいこと」を紹介します。内田麟太郎作で、絵が荒井良二となっています。
とってもいいこと
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2005年08月16日

「巌窟王」アレクサンドル=デュマ・「ああ無情」ヴィクトル=ユゴー

原作は思いっきり長い小説なのですが、児童文学としてコンパクトに翻訳されている作品を紹介します。
「巌窟王」は、アレクサンドル・デュマの「モンテ・クリスト伯」が原作。デュマは親子で作家で、こちらはお父さんの方です。通常デュマ・ペールと呼んで区別しています。他に、「三銃士」や「マルゴ女王」などがあります。
息子さんの通称デュマ・フィスは「椿姫」で有名です。ともに1800年代の生まれで、19世紀のフランスを代表する作家です。
巌窟王
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デュマ・ペールよりも一年早く1802年に生まれたヴィクトル・ユゴーは、19世紀のみならず、フランスにおける最大の詩人と呼ばれています。そして詩だけではなく小説では「ノートル=ダム・ド・パリ」、戯曲では「エルナニ」などフランスのロマン派を代表する作品を書いています。
そんなユゴーの最も有名な小説「レ・ミゼラブル」を原作に持つのが「ああ無情」です。
ああ無情
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2005年08月12日

「野生の呼び声」ジャック・ロンドン

昆虫、鳥類(青い鳥)と来たので、哺乳類を・・・。
僕の中では、なんといっても「野生の呼び声」です。単なる動物の物語だけでは読み尽くせない深さがあります。大人はそっちで味わってください。もちろん、動物のストーリーとしても、純粋に読みごたえがあります。紹介するのは、吉田秀樹訳です。
野生の呼び声
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犬の仲間、ということで安易に「シートン動物記」です。いろいろな出版社から翻訳が出ていますが、おそらく最新刊の今泉吉晴訳を紹介します。
ロボ
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2005年08月06日

「青い鳥」モーリス・メーテルリンク

「青い鳥 青い鳥 幸せの鳥はどこにいるの」
子供の頃に演劇で観た印象が強く残っています。そして童話。戯曲で読んだのは大学生になってから。その時はじめて、なんて危ない作品なのだろう! と思いました。
紹介するのは、新潮文庫の堀口大学訳です。
青い鳥
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前回のファーブルにちなんで、メーテルリンクの昆虫三部作から尾崎和郎訳の「白蟻の生活」を。
白蟻の生活
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この人、本当にノーベル文学賞を貰ってよかったのだろうか・・・。
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2005年07月29日

「ファーブル昆虫記」ジャン・アンリ・ファーブル

夏休み、ということで、僕が子供の頃に読んで面白かった本を紹介します。
まだデパートでカブト虫が売られていなかった頃、この本は少年たちの夏のバイブルでした。夏休みの読書感想文の常連だったように思います。
特に覚えているのは、フンコロガシの話。この本を脚色した児童向けの演劇なども観ました。役者さんが歌いながら、フンコロガシを演じていたのを思い出します。
山田吉彦、林達夫訳の岩波文庫版が出ています。
ファーブル昆虫記
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泉麻人(文)、安永一正(絵)による、図鑑的エッセー「東京少年昆虫図鑑」。『「むし」と「まち」をめぐる46話』という副題がついています。懐かしい気持ちになる人も多いのではないでしょうか。
それにしても、最近の図鑑は「写真」が主流のようです。僕は断然「絵」の方が好きで、保育社の原色図鑑シリーズは大好きでした。
東京少年昆虫図鑑
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2005年05月20日

「集まって住む」元倉眞琴

よくコメントを寄せてくださる佐藤Kさんのブログ『まちなか生活向上委員会@三光建設計画部』の2005年4月27日の記事で知った本です。
建築を絵本という形で見せてくれる、面白い一冊です。僕は児童書のコーナーではなくて建築関係の棚で見つけたので、最初は「児童書のコーナーにおけば、子供たちが建築に興味を持つきっかけになるのに」と思いました。しかし絵本というジャンルの側に立って考えると、「児童書」という籠を飛び出して、本屋の中を自由に飛び回っているようで、別の棚にあることがちょっと嬉しかったりもしました。結局、どちらのコーナーにも置いてもらえればよいのでしょうが。
いずれにしても、本は「本屋」という籠から、早く自由にして街の中を飛ばしてあげると良いようです。野原やオープンカフェなど、お日様のあたるところで拡げたい素敵な本です。
集まって住む
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もう一冊も佐藤Kさんつながりで、『マイ ブック』の「太陽の子守歌」米岡元子へのコメント書かれていた「正しい保健体育」です。こっちはお天道様の当たらないところで読んだ方が似合うかもしれません。
みうらじゅんさんが書いたこの本、今は新刊コーナーですが今後はどのコーナーに並べられていくのでしょうか。個人的には「教科書」コーナーにあって欲しいのですが。
正しい保健体育
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2005年03月16日

「子どもがはじめてであう絵本」ディック=ブルーナ

ミッフィーではありません。僕らの世代は石井桃子訳の「うさこちゃん」です。記憶をさかのぼると8冊函入りだったように思うのですが、今は4冊函入りで4集出ているようです。
その第一集にも収められている「うさこちゃんとどうぶつえん」。幼心に、「うさこちゃんだって動物ジャン」とツッこんでいたのを思い出します。
本当に、最初に出会いたい絵本です。
子どもがはじめてであう絵本
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「花岡ちゃんの夏休み」のところで紹介した『復刊ドットコム』の「復刊ニュース」に、『うさこちゃんとおでかけセット』と『うさこちゃんのおたんじょうびプレゼント50』が予約受付開始とでていました。予約締め切りはどちらも3月31日。在庫に限りがあるそうなので、興味のある人は至急チェックしてみてください。
小さなお子さんへのプレゼントには、特にお薦めです。

絶版本を投票で復刊!
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2005年03月09日

「飛ぶ教室」エーリヒ=ケストナー

「星の王子さま」に続いて、児童文学を紹介します。サン=テグジュペリは1900年生まれ。ケストナーは1899年、ドイツの生まれです。ケストナーもまた同じように、大人になっても子どもの頃を忘れないように、と書いています。「飛ぶ教室」はその思いが凝縮された名作です。
高橋健二の訳で、クリスマスの寄宿舎の少年たちが駆け回ります。仲間を救うために戦い、大好きな先生に最高のプレゼントを贈り、勇気を見せるために傘をパラシュート代わりに飛び下りる少年もいます。そして寄宿舎から帰る旅費の無い少年は、大人だけれど天使からクリスマスプレゼントをもらいました。
同じ時代を生きて、同じ思い抱いていたサン=テグジュペリとケストナー。しかし二人の祖国フランスとドイツは敵味方に分かれて、第二次世界大戦を戦うことになります。大人たちは忘れてはいけないことを忘れてしまったのです。
飛ぶ教室
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ケストナーの名作は他にもいろいろあります。「エーミールと探偵たち」もその一つ。パソコンがなくても、携帯電話がなくても、少年たちは友達になれるのです。
エーミールと探偵たち
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posted by 本読人 at 19:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 絵本・児童文学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「星の王子さま」サン=テグジュペリ

「かんじんなことは、目に見えないんだよ」そして、「あんたが、あんたのバラの花をとてもたいせつに思ってるのはね、そのバラの花のために、ひまつぶししたからだよ」。たくさんの箴言が、内藤濯訳で散りばめられています。児童文学の宝物のような作品ですが、歳を重ねるにつれて一つひとつの意味がより分かってきました。そうそう、大切な言葉をもう一つ。
「おとなは、だれも、はじめは子どもだった。(しかし、そのことを忘れずにいるおとなは、いくらもいない。)」
星の王子さま
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フランス語の分かる方なら、いえ分からない方でも、フランス語版はいかがでしょうか。"Le Petit Prince"(「星の王子さま」のフランス語タイトルです)は最初はアメリカで出されています。未確認なのですが、GALLIMARD社発刊のフランス語版や日本語版の中にはサン=テグジュペリ生誕100年を記念してその初版本のイラストを再現したものもあるとか。数えてみるとなんだかんだで、僕はフランス語版、翻訳を含めて5冊持っていました。
2005年3月9日現在、「洋書ドットコム」にいくつかの版を確認しました。
http://www.yousho.com/
posted by 本読人 at 11:45| Comment(2) | TrackBack(0) | 絵本・児童文学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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